長期化する
シリア難民問題

終わりの見えない避難生活を照らす
希望となる支援にご協力ください。

紛争の続くシリアから避難する人びとが急増

2011年から続くシリア騒乱は、シリア政府軍、反政府勢力、国内外の様々な武装勢力が入り乱れる混沌とした紛争で、今なお収束する気配が見えません。
 このような状況の中、多くの人びとが、国外へ避難をしています。では、難民となった人びとは、どこに避難しているのでしょうか。


多数のシリア難民を周辺国が受け入れています。

各国のシリア難民受入数*
  • トルコ :約291万人
  • レバノン:約101万人
  • ヨルダン:約  66万人
  • イラク :約  23万人  
  • エジプト:約  12万人 
 <5か国計:約493万人>

また、ヨーロッパ諸国も、約88万人のシリア難民を受け入れています**。

出典:
* 2017年2月時点、UNHCR
**2011年4月~2016年10月の受入数総数/2016年11月時点、UNHCR 
 

国際NGO JEN(ジェン)

 東京に本部を置く国際NGO JENは現在、日本を含む世界6か国で活動を展開し、シリア難民を受け入れている周辺国のひとつ、ヨルダンでも緊急人道支援を行っています。

JENの活動について詳しく知りたい方はこちら

約8万人*のシリア難民が暮らす「ザータリ難民キャンプ」で行っているプロジェクトをご紹介します。

(出典:*2017年2月時点、UNHCR)

プロジェクト① 上下水道網の整備

日本発の国際NGO JENは、UNICEFやUNHCRなどの国連機関や他の国際NGOと協力し、ザータリ難民キャンプの上下水道を整備しています。

 このインフラが完成したら、各家庭の蛇口から水が出るようになり、キャンプ内の汚水は下水処理場に流れるようになります。健康状態に直結する水と衛生の問題を改善することで、キャンプで暮らす人びとの生活基盤を力強くサポートします。


プロジェクト② 住民主体の衛生促進活動

限られた空間に約8万人が暮らすザータリ難民キャンプでは、感染症の蔓延を防ぐことが大切です。17歳以下が住人の50%以上を占めるので、免疫力の低い子ども達に衛生知識を身につけてもらうことも大切です。そのためJENは、子ども達の自助努力で病気を未然に防ぐため、手洗いや歯磨きの指導・定期的なゴミ拾いなどの衛生促進活動を行って不衛生な環境を改善することを促しています。

プロジェクト③
コミュニティ構築

ザータリ難民キャンプでは、住民で構成する「コミュニティ衛生プロモーター」が活躍しています。

キャンプ内の衛生問題は命にかかわる緊急の課題です。
彼らは衛生環境の維持と管理、食の安全、厳しい気候への対処といった大切な情報を
キャンプ内に住む人びとに伝えています。

JENでは、「コミュニティ衛生プロモーター」になるためのトレーニングを行い
住民が主体的にチームを組んで活動できる環境をつくっています。
この活動を通じて人びとが交流することは
衛生の促進だけでなく、コミュニティ内の絆の構築にも役に立っています。

“役に立てることに、やりがいを感じています”

- コミュニティ衛生プロモーター ムナさん(仮名) -

紛争が始まり、私が住んでいたシリアの家は戦火の中で壊されました。
その後、家族でシリア国内を転々と避難しましたが、
戦闘の恐怖が頭を離れませんでした。
そんなある日、意を決して国境を越え、ヨルダンに逃げてきました。
ザータリ難民キャンプでは、最低限の安全が保障されていますが、トイレもなく(当時)、水はけが悪く、夏は40°Cを超えます。
気をつけていないと衛生環境はどんどん悪くなります。
そんなある日、JENが『コミュニティ衛生プロモーター』の活動に誘ってくれました。

シリアに帰る日まで私たちは健康でなければなりません。
『衛生プロモーター』としてコミュニティの役に立てることに、とてもやりがいを感じています。

プロジェクト④
メディア制作を通じた若者の職業訓練

17歳以下が住人の半数以上を占めるキャンプですが、ここでは中等教育までしか受けられません。
雇用の機会も少なく、多くの若者は将来への不安を抱えています。

そこでJENはキャンプに暮らす若者を対象に、プロの指導で企画・取材・撮影・執筆・デザインなどを学ぶ
職業訓練「ジャーナリスト育成トレーニング」を行っています。

実際に雑誌や映像を制作・発信することで、
若者たちの創造力やチームワーク、リーダーシップが養われます。
さらに、彼らの自信に満ちた姿は、他の若者や子どもたちに夢や希望をもたらします。

雑誌「THE ROAD」

人びとの生きる力と希望を育むために、住民同士のネットワーク構築を目指して発行されているキャンプ内の雑誌「THE ROAD」。

「道」というタイトルは、彼らがザータリ難民キャンプに来るまでの長い道のりを表すと同時に、いつかシリアに帰る日まで道は続いている、という願いを込めてつけられました。

  キャンプに暮らす人びとの等身大のストーリーやキャンプ内で利用できるサービスの紹介など、さまざまな情報を届けています。


 シリアで生まれ、育ち

 思い出も、友達も、そこにある
 夢もそこに、あった
 「どうしてそんなに恋しがるの」なんて聞かないで
 僕の故郷は、そこしかないんだ
 ああ、大好きなあの家で、
 あなたにコーヒーを入れてあげたい

〈作 ハウラ・アブド〉- 雑誌「THE ROAD」より -

“「THE ROAD」を通じて、夢を追いかけています。”

- ジャーナリズム訓練生 モハマッドさん -

僕の夢はジャーナリストになることです。
難民キャンプで行われるイベントの中に、
ジャーナリストに通じるようなものがないかと、探していました。
「ジャーナリスト育成トレーニング」の存在を知った時には、
心が躍りました。
記事は正確かつ客観的であることが必要で、
個人を利するものであってはいけない、
ということを常に心がけています。

 映像プロジェクト「IN TRANSIT」

2016年に始まった映像プロジェクト「IN TRANSIT」では、
そこに暮らす人たちの目線でとらえたキャンプでの生活を、世界に発信しています。
企画の立案から取材、プロの指導のもとでの撮影や編集も含め、
映像の作成はここに暮らす若者自身が行っています。

* * *

<映像作品ご紹介> 砂漠に咲いた花
2012年からザータリ難民キャンプで暮らしている、シリア難民の13歳の少年。
ザータリ難民キャンプは砂漠の真ん中に作られたキャンプだ。
色のない世界と感じた彼は、彼が暮らすプレハブの家の庭に小さな「庭」を作った。
そして、紛争によって亡くなった兄が大好きだった白いカーネーションが彼の心をいやしてくれる。

<生きる力、を支えていく>
“日本から世界へ”
 国際NGO「JEN」

 「生きる力、を支えていく」をモットーに、平和な国際社会を目指し、世界各地で紛争や自然災害により厳しい状況にある人びとへの「心のケアと自立の支援」を行う国際NGO JEN。

 1994年設立より一貫して、現地の人びとの力を活かした「緊急期からの自立支援」を実施しています。

 2017年3月現在、アフガニスタン、パキスタン、イラク、スリランカ、日本(東北・熊本)そしてヨルダンで、緊急から復興までの各段階できめ細やかな支援活動を行っています。

 長年の国際協力分野での貢献が評価され、平成23年度外務大臣表彰を受賞しました。

JENの活動をもっと知る

メディア掲載情報

2017.03:NHK Eテレ『東北発☆未来塾』
2017.02 :TBSテレビ「ニュース23」:世界は今
2016.10 :日本テレビ「NEWS ZERO」:シリア難民の現状
2016.07 :NHK総合「明日へ つなげよう」:熊本・益城町の再生について
2016.03 :NHK総合「おはよう日本」:スリランカ キリノッチの劇団~
2016.03 :NHKBS-1「BS1スペシャル」:それでも“帰りたい”~シリア難民の選択 支える日本人~

その他のメディア掲載情報はこちら

『知る』『伝える』という国際貢献

 トランプ米国大統領が発令した『特定の国の国民の米国への入国保留』と『米国への難民受け入れの一時停止』に注目が集まっています。人間の尊厳を尊ばないこの発令は、短期的な効果を上げるかもしれませんが、長期的に悪影響を生むのではないかと心配でたまりません。

 問題となっている現象を止めたければ、その原因となっている出来事や構造を変えるしかありません。原因は、複雑で突き止めることが難しいけれど、その現象や関わる人々を知ることで理解が進むと思います。

  現状を知る、知ったら伝える、そんな国際貢献を始めてみませんか?

 JENの支援事業のウェブページをどうぞ訪問してみて下さい。

共同代表理事 木山啓子

JENの活動をもっと知る

未来への「希望」につながる「自立」支援に
是非ご協力ください。

 <JENメールマガジン会員募集中> 


JENが現地で行なっているプロジェクトや、
国内のイベントや報告会等の最新情報を配信しています。
是非ご登録ください。

JENのメールマガジンに登録する